ンンンパ

ふとしです

移転しました

遺産相続が進行している。

祖父より先に親父が死んだので、代襲相続人となった。親父には兄弟、俺からみれば叔父である人物がいて、彼と分割することになる。財産の管理は彼が行っていた。

祖父の死後、彼は遺産相続に関する最初の話し合いで、金で人間関係が壊れることはよくある、金は人を狂わせる、金なんてなかった方がよかった、としみじみと言った。俺は金が大好きなので、最後の 1 つは全く賛成できなかった。

その話し合いの場で彼は祖父の預金額について嘘を言った。親父から伝えられていたのに比べ、ほぼ半分の金額を言った。同席した叔母、従兄弟はだまっていた。俺が父から伝えられていた預金額はこうであると伝えると、叔父はしらばっくれた。叔母は白々しく、預金額はこうじゃない、とほぼ把握しているとおりの金額を言った。

くわえて分与割合についても親父から聞いていた内容を伝えた。叔父が多く取るという分与で問題はなさそうだった。今思えば、なお親父から聞いた約束の内容で行こうとするなんて相当なお人好しだった。嘘を言われた時点で全て終わらせてもよかった。

印鑑証明などを持参しろと言われたが、全財産をまとめたうえで割合を決め、協議書を作成するのが常道ですよと伝えた。叔父はそうなの?と従兄弟にきき、従兄弟はそうだよと答えた。

とにかく全財産を連絡してください、ということで話し合いは終わった。

当たり前だが嘘をつかれた不信感がぬぐえず、財産調査をすることにした。なぜか祖父の口座がいまだ封鎖されていないことを知った(問いあわせにより封鎖された)。これは、と思い残高のみではなく、口座履歴を 2 年分ほど取り寄せることになった。

なるほど、金は人を狂わせるという言葉には説得力があった。祖父の死以前も祖父の入院費の 3 倍以上の出金があったが、祖父の死の直前から口座の封鎖まではさらに出金の頻度があがっていた。祖父の存命中に株式は売却され、ある口座に関しては名義まで書き換えられていた。